2025年1月、在日フランス商工会議所主催の『フレンチビジネスアワード2025』にてクー・ド・クール賞受賞し、3月4日に岸本周平知事に報告へ伺いました。その様子を3月5日(水)の【読売新聞】に掲載していただきました。

(以下本文より)
フランス×しょうゆ快挙
「湯浅醤油」商議所アワード受賞
ワイン樽使用 香りよく
しょうゆ発祥の地として知られる湯浅町にある「湯浅醤油」(新古敏朗社長)が、在日フランス商工会議所のビジネスワードを受賞した。
フランスでワインの醸造に使うたるなどを用いてしょうゆ造りに取り組み、日仏の食文化の融合による新たな価値を創造したと評価された。 (豆塚円香)
アワードは、同商工会議所の会員企業がエントリーできるコンテスト。毎年実施されており、14回目となる今回は20社が応募し、八つの賞が授与された。同社は優れた品質と国際貢献を示す企業に贈られる「クー・ド・クール賞」を受賞した。
同社がフランスでのしょうゆ造りを目指したきっかけは2011年の3月の東日本大震災だった。東京電力福島第一原子力発電所の事故による風評被害で、輸出が困難になった。
新古社長は14年に渡仏した際、ワインとしょうゆに発酵させて造るという共通点を見いだし、現地でしょうゆを造ろうと決意した。
コロナ渦で中断した時期もあったが、フランス南西部・ボルドー近郊のサンテミリオンのワイナリーと連携し、23年から造り始めた。ワインを造るためのたるや、ぶどう圧搾機を使った。「香りがよく、フルーティーなしょうゆができる」という。濃い口の「SHINKO NOIRE(ノワール)」と薄口の「SHINKO BLANCHE(ブランシュ)」の計1万5000本を日仏両国で販売したという。
新古社長と塩谷正人・現場統括部長が4日、県庁を訪ね、岸本知事に受賞を報告した。
岸本知事は「しょうゆ発祥の地の湯浅から国際マーケットで勝負できることはうれしい。我々の文化の自信になる」とたたえた。新古社長は「しょうゆは、料理にこくを出す。フランスの家庭料理で使ってもらいたい」と話した。