湯浅醤油㈲が挑戦しているフランス事業の記事が
2023年5月11日の朝日新聞DIGITALに掲載されました
ワイン樽でつくったひと味違うしょうゆ 和歌山の老舗のフランス挑戦:朝日新聞デジタル (asahi.com)
(以下本文)
ワイン樽でつくったひと味違うしょうゆー和歌山の老舗のフランス挑戦
「しょうゆ発祥の地」と言われる和歌山県湯浅町の老舗「湯浅醬油(しょうゆ)」が海外でのしょうゆづくりとさらなる普及に挑戦している。舞台はフランス・ボルドー。社長の新古敏朗(としお)さん(54)は「少したらせばおいしくなるしょうゆのよさをフランスの人々に伝えたい」と話している。
ボルドーで今年3月、ワイナリーでのしょうゆづくりと、しょうゆの味わいを生かした日本食レストラン「PAVILLON YUASA(パビヨンゆあさ、湯浅のはなれ)」を始めた。
きっかけは、2014年にボルドーのワイナリーを訪れたことだ。新古さんは「木樽(だる)で熟成して豊かな風味や色合いを得ることが、しょうゆづくりと共通していると感じた」という。その後、ワインの熟成に使われた木樽を湯浅に取り寄せ、しょうゆを入れて寝かせてみた。すると「木樽やワインの独特のよい香りがしょうゆにうつっていた」。
18年にはフランスでしょうゆの試作を始めた。「複雑で豊かな風味がある力づよい味わい。フランス料理、赤身の肉や魚によく合う仕上がりになった」という。
そして20年、試作したしょうゆやもろみをフランスのシェフらに配った。「このしょうゆで店を開きたい」とフランスでシェフをしている山野純一さんから依頼があり、湯浅のはなれを開くことになった。ボルドーで約400年にわたり無農薬のワインをつくり続ける「シャトー・クーテット」と協業でしょうゆづくりをすることも決まった。
今年3月9日にはフランス入りし、「ワイナリー醬油」として販売するしょうゆの仕込みを始めた。1年半ほど寝かせる濃い口しょうゆ「ノアール」と、半年ほど寝かせる白しょうゆ「ブランシュ」の2種類。白しょうゆは今秋以降の販売開始を予定している。3月29日に開店した湯浅のはなれでは、もろみにつけ込んだ肉や、本格的なすしなどが好評という。
新古さんは、「日本では新しいものの価値が高いとされることが多いと思う。一方で、世界にはワインやウイスキーのように長い時間をかけ、香りや味わいを磨くものもある。しょうゆもそういう価値を持てると思う」と期待を込めた。
湯浅のはなれやワイナリー醬油の詳細については同社ウェブサイト=QRコード。(下地達也)
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湯浅醤油 YUASA SOY SAUCE (yuasasyouyu.co.jp)