フランスで行っている、醤油づくりと日本食レストランの事業について、日経MJとコンビニ・フード新聞に掲載されました。
仏ワイナリーで有機醤油を製造
【和歌山】醤油(しょうゆ)醸造発祥の地、和歌山県湯浅町の湯浅醤油はフランスのワイン名産地、ボルドーで有機醤油の製造を始めた。サンテミリオン地区にある老舗シャトー(醸造所)のシャトー・クーテットと連携し、物のBIO認証(有機認証)を受けた大豆や小麦を使い、ワイン樽(だる)で2種類の醤油を醸造する。欧州ではキッコーマンがオランダで醤油を生産しているが、仏での本格的な醤油製造は初という。シャトー・クーテットの共同オーナーの一人とサンテミリオン地区に隣接するサントテール地区の醸造所で3月から醤油の醸造を始めた。まず「(ボルドー8大シャトーに数えられる)シャトー・オーゾンヌから2500㍑のワイン樽を譲り受け濃口醬油濃口醤油(ノアール)を、もう一つは1300㍑のステンレス製の樽で白醤油(ブランシュ)を仕込んだ」(新古敏朗代表)有機認証を受けた大豆や小麦を使うが、今後は現地の畑で自社栽培も手掛ける予定。こうじ菌も有機認証を申請中だ。シャトー・クーテットは4世紀にわたり、ブドウの有機栽培を続けている珍しい醸造元で、共同オーナーが新古代表の有機醤油醸造計画に賛同した。新古代表は2014年にボルドーでワイン造りを見学して以来、現地での醤油製造を考えていたという。醤油製造をテーマにした日本食レストラン「PAVILLON YUASA」(湯浅のはなれ)をオープンした。試験的に現地で仕込んだ醤油を使うが、今秋からは高級有機醤油としてブランシュ、来秋にはノアールを使用・販売する考えだ。(日経MJ)