JAグループ家の光協会が出版している「地上2022年5月号」の加工品見聞録のページにカカオ醤が掲載されました。
世界をシェアに、多様な味覚に応える新感覚調味料
―――【調味料】カカオ醤 ―――
和食に欠かせないしょうゆと、チョコレートの原料であるカカオを融合した調味料「カカオ醤」が、料理に関心の高い人や、プロの料理人の注目を集めている。
杉の大樽で長期熟成する伝統的なしょうゆ造りに取り組む湯浅醤油㈲(和歌山県)の新古敏朗社長は、チョコレートも発酵食品だと知り、興味を持っていたという。2017年、チョコレートの輸入事業などを手がける㈱トモエサヴール(大阪府)の札谷加奈子社長に誘われ、フランスのチョコレートブランド「エリタージュ」のベトナムにあるカカオ発行施設を見学。そのさい、新古さんが好奇心でカカオに麹菌を振りかけたのが、開発の第一歩になった。
3社で協力し、4年がかりで試行錯誤。小粒のカカオを焙煎し、しょうゆに漬けこむことで、カカオとしょうゆ双方の風味が生きる調味料が完成した。
和食を楽しむ人の国籍も味覚も多様になるなか、「伝統の味をたいせつにしつつ、新しいしょうゆを創造している。カカオ醤は、海外展開や派生商品の開発も考えている」と、新古社長。フランスでのしょうゆ造りも準備中で、醤油発祥の地から、可能性に挑み続けている。
ベトナムで発酵させ、ショコラティエが焙煎したカカオと、金山寺みそから3%しか採れないたまりじょうゆ「九曜むらさき」を合わせて2週間ほど漬けこみ、瓶内熟成している。
ペースト状の「カカオ醤/ペースト」は、カレーやキャラメルソースに加えると豊かなコクが生まれる。
粗めの粒子を残した「カカオ醤/粒」は刺身に添える、照り焼きなどの肉料理に合わせるなど食感が引き立つ食べ方に合う。
各1,620円(税込)